訪問販売は屋根から来る

(2019年06月14日)

大田区上池台の新築とリフォームが得意な工務店、セダー建設の4代目、若ちゃんです。

今日のテーマは
シロアリは地面からくる、訪問販売は屋根から来るです。
 

実は2018年の秋ごろもひどかったのですが、またここ半年くらい(2019年が明けて梅雨時期くらい)に訪問販売で困っている人が増えています。特に女性でご自宅の一軒家を所有されている方は気を付けてくださいね。
手口としては、「屋根ちょっと壊れてるから、15,000円で直しますよ!」からはじまります。

若ちゃんは建築士事務所協会が大田区役所でやってる「建築無料相談」で、一級建築士として相談員をさせていただいているのですが、このときの話です。
訪問販売は屋根から来るですが、はじまりはこの建築相談でした。

 
「リフォームしたのですが、お金が払えないのです。お金がないわけではないのです。
銀行に止められてしまったんです。」

ん?どういうことでしょう?
それは、リフォームがあまりに高額だったため、銀行のほうでこれはおかしいのではないかということで、支払えないように対策していたのです。
消費者センターに相談してみたのですが、高額でもそれで契約してしまっているため、残念ながらどうにもならないということでした。
 

そこで詳しくお話を聞いて、それなら適切なリフォームをしているか、調べてみましょうということになりました。
屋根に上り、雨どいの長さも図り、下にもぐり。。。
そして、21ページの報告書を作りました。
報告書
 
すると、おかしいところがたくさんありました。少しご紹介しますね。

 

例その1.アラミド繊維シートの貼り方がおかしい
アラミド繊維シート
洗面所の下にあたるところです。「アラミド繊維シート」が肝心な端っこまで貼られておらず、真ん中に貼られています。アラミド繊維シートとは、コンクリート構造物の補修・補強用繊維シートですが、端っこまできっちり貼ることで補強の効果が出るものです。端まで貼られておらず、しかも浮いた状態になっているため、これでは工事の意味はありません。

 

例その2.シロアリ駆除をやりきっていない
蟻道が残っている
シロアリ駆除も業者の見積もりに入っていて、実際シロアリはいました。しかし、駆除したあとのはずですが、蟻道が残ったままになっています。本来であれば蟻道処理を含めた薬剤処理が必要なのですが、場所によって行った形跡があるところとないところがありました。これではまたシロアリにやられてしまいます。

 

例その3.必要のない火打金物
火打金物
工事の意味が不明な基礎部分への火打金物の設置。調査すると、床下各所に合計20本の火打金物が設置されていました。

火打金物設置

火打金物は、一階や二階の天井内にあると、床剛性を高める意味があります。(一階の天井内というのは、二階の床剛性を高めるという意味です)
サザエさんの家のように、石の上に家が建ってる場合は一階床下の火打も意味がありますが、今回は鉄筋コンクリートの基礎の家ですので、すでに一階の床剛性は高く、補強は意味がない事になります。

 
 
このように、高額な契約をして適切な工事をしない業者さんもいることは、同じ建築業界として悲しいことです。
その後、相談に来られたご高齢の女性とこちらの施工業者さんとの話し合いに私も臨席し、必要のない部分の工事については支払いはなし、ということで合意を得ました。
まだこの先、残金を支払ったあとはお互いに債権債務なしの書類を作ったりとやることがありますが、支払い金額を減らすことができました。
この工事をしなければ、こんな手間も、私どもへの調査費用もかからずに済んだのですが、とても残念です。
ちなみにこのような業者は、きちんとした契約書を作らないうちに工事を行い、終わりごろになって高額な契約書(正式なもの)に押印させるという手法を取っているようです。

 
 
今日のブログはちょっとコワい話でした。

シロアリは地面からくる、訪問販売は屋根から来る

訪問販売で嫌な思いをしないために、こんなことに気を付けてください。

1.まず、訪問販売の人は家に上げない
2.地元の業者ではないときは要注意(どこかから来て、ローラー作戦で高額リフォームを売っているから)
3.「ちょっと屋根が気になりますね。板金がはがれていますので、15,000円で直しますよ」と少額からスタートするが、これに乗ると高額リフォームの流れになる

この記事が大田区近辺の皆様のお役に立てると嬉しいです。